この事例の依頼主
50代 女性
相談前の状況
ご主人とは離れて暮らしている方からのご相談です。ご主人は定年退職を迎えてまとまった退職金を受け取ったはずでしたが、ご相談者はご主人が退職金をすぐに使ってしまうのではないかと心配されていました。三人のお子様はまだ独立していなく、これからもお金がかかるため、ご自分の収入とご主人の退職金を少しでも家族の将来のためにとっておきたいとのことでご相談に来られました。また、ご主人と離れて暮らすようになってから婚姻費用は一切もらっていないとのことでした。そのため、少しでも婚姻費用として生活費を援助してもらいたいとのご希望もお持ちでした。※詳細は変更しています。
解決への流れ
ご主人の性格から直接の話合いには応じそうもないとのことでしたので、家庭裁判所へ夫婦関係を調整するための調停を申し立てました。奥様側に弁護士がついたこと、家庭裁判所という公共機関を利用したことから、ご主人は素直に出頭して話合いに応じて下さいました。調停は2回でまとまり、退職金の一部の管理を奥様に任せること、退職金の使い道はその都度話し合って決めることに同意していただけました。また、少額ながらその後は婚姻費用も毎月支払っていただけることになりました。
夫婦間で意見が合わなかったり、そもそも相談したくても話合いに応じてくれないため、何も決められず困っておられる方がいらっしゃいます。そのような場合、夫婦間の問題を調整するための調停を利用することが考えられます。ケースバイケースですが、弁護士からのアドバイスや弁護士が手続代理人として関与することで話合いが進むこともありますので、ご自身の場合にはどうなのか一度弁護士にご相談されてもよいかもしれません。