この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
【借主からのご依頼】オーナーチェンジにより、新たな貸主から、退去を求めらたとして、借主がご相談にいらしゃいました。退去の条件として、転居実費のみ支払う、という内容であったり、担当者の対応が横柄に感じたりしたため、そもそも退去に応じるべきか、退去するとして条件が適切か、というものでした。
解決への流れ
相談の結果、借主に、何ら落ち度がないことが分かりました。そのため、裁判例等を参照して、適切な立退料を条件として、退去に応じるという方針を立てるべきとアドバイスし、その交渉をご依頼になりました。交渉の結果、貸主からの条件を受け入れられる事項には応じつつ、他方、借主の提示する条件の多くを応じてもらい、解決となりました。結果として、立退料額は、最初の提示から10倍程度増加する内容となりました。
他の案件と変わらず、できる限りの説明をして、借主にとって最善の解決方法を提示し、最終的には、適切な立退料を得て退去に応じる、ということとなりました。もっとも、借主にとって、現在の物件から移転するのは、経済面ではもちろん、精神的にも大きな負担を伴いますので、退去するとの決断をすること自体、大変な負担となることがあります。そのため、立退料が十分だから満足、というものでもなく、数字には表れない思いに、どこまで寄り添えたか、自問するところです。