この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
本件は、道路を横断中に自動車に衝突されてしまい、「高次脳機能障害」等を受傷してしまったという事案です。被害者は、本件事故後、被害妄想や記憶障害など、様々な症状に悩まされるようになりました。ご家族は、今後どのように対応したらよいか分からず、当事務所に相談にお越しになりました。
解決への流れ
本件では、脳挫傷、急性硬膜下血腫などと診断されている上、症状からしても、高次脳機能障害の罹患が強く疑われるケースでした。当事務所では、被害者ご本人と面談して病状を確認した上で、適切な高次脳機能障害の等級認定がなされるための立証活動を行いました。高次脳機能障害の判断項目の各事項について詳細な経過を整理したり、補充資料を収集したりして、当事務所が代理人となって被害者請求を行った結果、後遺障害等級3級3号と認定されました。そして、後遺障害等級が認定された後に、保険会社との示談交渉を開始しましたが、保険会社側は、特に後遺障害に関する侵害について争う姿勢を示してきました。後遺障害逸失利益の算定にあたっては、基礎収入を中心に消極的な姿勢を示したほか、将来介護費についても1日あたりの介護費用を少なく主張してきました。当事務所では、後遺障害等級認定申請(被害者請求)時の証拠に加え、さらに将来の生活設計を踏まえてどのような介護が必要になるのかという点も補足し、主張・立証活動を重ねていきました。その結果、当初提案額が約2400万円であったところ、最終的に約7000万円まで増額させることに成功しました。
本件では、高次脳機能障害の評価に加え、後遺障害に伴う損害額の立証が最大のポイントでした。重度の後遺障害等級が認定されるケースでは、「将来介護費」も大きな問題となります。将来介護費の認定にあたっては、将来介護の必要性のほか、相当額がどの程度かという点も立証していく必要があります。当事務所は、高次脳機能障害が問題となった事案をいくつも経験してきた知見があります。高次脳機能障害でお悩みの方はお気軽にご相談ください。※守秘義務の観点から、事例の一部を修正しています。※事務所として対応いたしました。