この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
依頼者である建物所有者の方は、長期間にわたって賃借人からの賃料の支払いが滞っているという問題に直面していました。賃借人に対して何度も賃料支払いを求めたものの、賃借人はこれに応じることなく、不払い状態が続きました。任意の退去を求めたものの、賃借人は物件から退去する意思を示さず、問題は深刻化していきました。このままでは依頼者にとって経済的な損失が大きくなるばかりか、物件の適正な管理も困難になる可能性が高まりました。依頼者はこの問題に対して法的な手続きを取るべきかどうか迷っていましたが、最終的に専門家のアドバイスを受け、法律事務所に相談することを決めました。
解決への流れ
法律事務所に相談があった後、まずは賃借人との交渉を試みました。しかし、賃借人は賃料不払いの事実を認めながらも、支払いの意思や退去する意思を示すことはなく、交渉は進展しませんでした。このような状況から、早急に法的手続きに移る必要があると判断しました。まず、賃料不払いを理由とする賃貸借契約の解除手続きを進め、その後に建物の明渡し請求訴訟を提起しました。裁判においては、賃料不払いが継続していること、依頼者が任意の退去を求めた経緯などを詳細に立証し、裁判所に賃貸借契約の解除と明渡しの正当性を訴えました。訴訟では、依頼者側の主張が全面的に認められ、賃貸借契約の解除が有効であることが確認されました。これにより、賃借人に対して建物の明渡し命令が下され、法的な強制力を持って賃借人を退去させることが可能となりました。
賃料不払いが長期間にわたる場合、建物所有者にとっては大きな経済的負担となります。任意の交渉がうまくいかない場合でも、法的な手続きにより迅速に問題を解決することが可能です。本件では、早期に訴訟を提起することで、スムーズに賃借人の明渡しを実現することができました。賃料不払いの問題に直面している場合、お早めに法的対応を検討されることをお勧めします。