この事例の依頼主
60代 男性
相談前の状況
依頼者は、本件以前に別件で依頼を受けたことがある方からの紹介を受けた、という方でした。亡被相続人は、身近に身寄りがなく、依頼者夫婦と数十年来、懇意にしており、この度被相続人が亡くなり、手元に遺言を預かっているがどうしたらよいか分からない、というご相談でした。本件に限らず、ご相談いただく方には過去の依頼者から紹介を受ける方が多いと感じており、それだけ私が提供するリーガルサービスに満足していただけているものと理解しております。
解決への流れ
本件では、解決までに複数の手続が想定されました。したがって、相談時には、各手続ごとに、着手金や成功報酬金、印紙代や切手代などの実費の説明を行いました。特に、本件では、依頼者が相続人ではないことから、被相続人の生まれてから亡くなるまでの戸籍を取得する手続に苦労するであろうこと、他に相続人がいるか、いる場合にはどこに住んでいるか判明させなければならないこと、検認手続後には遺言執行の問題があることなど、想定される手続や依頼者と私との関わり方などを説明していきました。方針について了解をいただき、申立書の作成や提出、裁判所から連絡があるごとに、依頼者に報告し、都度打ち合わせをして進めていきました。また、事件は流動的です。こちらが想定していた通りに事が進むとは限りません。そのような場合、方針の練り直しが必要ですが、そのような場合でも、報連相(ホウレンソウ)を心がけております。
自筆証書遺言は、自分でも作成できる手軽さがある一方で、手続に配慮した内容で作成されているケースは、非常に稀です。依頼者も、何か問題がありそうだ、と勘付いたことがきっかけで相談してみようと考えたようです。たまたま、過去の依頼者とご友人であったために、早期に、かつ、費用面でも配慮させていただき、対応させていただきました。