この事例の依頼主
20代 女性
相談前の状況
相談者様は,既婚者である勤務先の上司と肉体関係を持ってしまったところ,そのことが上司の妻にばれてしまいました。後日,深夜に上司の妻から相談者様の携帯に連絡があり,話をしたところ,「慰謝料として300万円を請求する」「直接会って謝罪をしろ」「勤務先を自首退職しろ」「退職しないなら会社に行って不倫のことを話す」などと執拗に責め立てられ,不安を感じ,弁護士に相談するに至りました。
解決への流れ
受任後,弁護士から上司の妻に対して速やかに連絡し,①不倫の事実は認めており,裁判相場に照らして適切な金額を支払う意思がある旨,②謝罪や退職を求める法的根拠はなく,応じることはできない旨,③不倫の事実を無用に社内の人に暴露することは相談者様に対する名誉棄損やプライバシー侵害になり得るので控えていただきたい旨を伝えました。上司の妻は,当初は納得できないという様子でしたが,何度か協議を重ね,最終的には,慰謝料として50万円を支払うことに加え,相談者様から上司に対して必要最低限の業務上の関わりを除き,私的な連絡や接触を行わないことを約束し,和解に至りました。
本件のように,被害感情が強い相手方の場合,金銭以外の様々な要求をされることがあります。例えば,夫婦と不倫相手の自宅が近所の場合などは,引っ越しを求められることがありますし,不倫当事者が出会った場所が特定の飲食店等であった場合は,その店に出入りしないよう求められることもあります。不倫をしてしまった場合,裁判相場を踏まえて適切な金額の賠償金を支払うことは必要でしょう。しかし,相手方が法律に基づいて正当に請求できるのは,あくまでも慰謝料等の金銭賠償のみであり,その他の要求に応じる必要はありません。「弁護士に依頼をしたら相手方が怒るかもしれない」と考えて,お一人で話合いに臨む相談者様もおられますが,相手方から強く責め立てられたり,脅迫的に義務のないことを要求されたりなどして,精神的に参ってしまうことも少なくありません。そんなときは,弁護士にお任せください。相談者様の代わりに相手方に誠意を伝えるとともに,毅然と立ち向かうべき点はしっかり主張することで,適切な解決を目指します。