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アルバイト、直前の欠勤連絡で「シフト全部削られた」 安易な罰に法的リスク
2020年01月30日 09時00分

出勤直前にアルバイトの欠勤連絡をしたところ、その週のシフトを全部なくされてしまった、という相談が弁護士ドットコムに寄せられました。

相談者によると、急な体調不良により、出勤1時間前に欠勤の連絡を入れたそうです。バイト先も休みとして認めてくれたといいます。

しかし、しばらくしてバイトのシフト表が更新され、その週の出勤予定がなくなってしまいました。相談者は「こちらからなんの希望も出してないのに」と不満げです。

雇う側からすれば、「直前の欠勤は困る」「確実に出勤してもらう必要がある」というのは理解できます。とはいえ、一方的にシフトを削っても良いものなのでしょうか。原英彰弁護士に聞きました。

出勤直前にアルバイトの欠勤連絡をしたところ、その週のシフトを全部なくされてしまった、という相談が弁護士ドットコムに寄せられました。

相談者によると、急な体調不良により、出勤1時間前に欠勤の連絡を入れたそうです。バイト先も休みとして認めてくれたといいます。

しかし、しばらくしてバイトのシフト表が更新され、その週の出勤予定がなくなってしまいました。相談者は「こちらからなんの希望も出してないのに」と不満げです。

雇う側からすれば、「直前の欠勤は困る」「確実に出勤してもらう必要がある」というのは理解できます。とはいえ、一方的にシフトを削っても良いものなのでしょうか。原英彰弁護士に聞きました。

●決まっているシフトの削減はNG

ーーシフトを一方的に削っても良いのでしょうか?

アルバイトとはいえ、雇用契約ですので、「この日、この時間働いてくれれば、いくらの賃金を支払う」という内容の契約が成立しています。

「この日、この時間」という部分について、契約上、すでに決まっているのであれば、事業主が勝手に変えることはできません。

相談者のケースの場合、すでに決まっていたシフト表を「更新」し、出勤予定をなくされたということですので、契約上、「この日、この時間」働く権利を奪われたと評価できるでしょう。

ーーシフトを削られたアルバイトにはどんな手段がとれますか?

事業主の一方的都合で契約上働くべき時間を働けなかった場合、その時間分の賃金を請求することが可能です。

●問題が続くようなら、シフト減より解雇などを検討すべき

ーー他方で、直前に休むようなことが続くとしたら、雇う側も困りそうです

欠勤は、雇用契約上、求められている労務の提供をしないということなので、そもそも問題があります。

たんなる欠勤であれば、労務の提供の対価である賃金が支払われないということだけで済みますが、1時間前の欠勤連絡だと、雇用主側も代わりの要員を手配するのが間に合いませんので、問題は大きいでしょう。

急な体調不良ということなので、やむをえないこともあるとは思いますが、できる限り早い連絡を心がけるべきでしょう。

ーーシフトの更新はマズいということでしたが、一般論としてアルバイトが問題を続けて起こしたときもシフトは減らせないのでしょうか?

契約上、決められた労働時間を事業主の都合で勝手に奪うことはできませんが、通常、新しいシフトを決める際にどのようなシフトを割り当てるかは事業主に裁量があると考えられます。

そのため、すでに与えたシフトを削るのではなく、これから与えるシフトの割当てを減らすということであれば可能かと思います。

ただ、嫌がらせ的にシフトを減らすことは問題ですので、勤務態度に問題があって、もう働いて欲しくないアルバイトはきちんと解雇ないし雇い止めを通告すべきでしょう。

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